障 害 年 金 の 話

― 20歳を迎える皆さんとそのご家族のために ―
 
 

第1章 年金のおおまかな仕組み

 

5.3種類の年金  

 相談に来られた障がい者の方に、「年金をもらっていますか?」と尋ねると、「いや、まだそんな年じゃありません」という返事が返ってくることがよくあります。 

 年金というと年を取ってからもらうもの、と思っておられる方が多いのです 。 

 しかし、実際はそうではありません。 

 年金というのは、何らかの理由でお金を稼げなくなった時(保険事故が起きた時)に、生活費を補うためのものなのです。 

 

 その「何らかの理由」というのは3つあります。

 

(1)老齢(基礎)年金

 1つ目は年をとることです。

 

 これが一般に年金と聞いて皆さんが連想されるもので、老齢年金です。

 国民年金から支給される年金は1階の基礎的な部分ですので「基礎年金」と呼ばれます。 

 

 ですから、国民年金から出る老齢年金のことを「老齢基礎年金」と言います。 

 ちなみに、厚生年金から出る老齢年金は「老齢厚生年金」と言います。 

 

(2)遺族(基礎)年金

 2つ目は働き手(多くの場合は配偶者)が死んでしまう(もしくは重度の障がい者になって働けなくなる)場合です。

 

(3)障害(基礎)年金(1級・2級)

 最後が、病気や事故で障害が残って普通に働けなくなった場合です。

 

 障害年金には障害の程度によってランクがありまして、障害基礎年金は1級と2級、障害厚生年金は1級・2級・3級と障害手当金の4段階があります。 

 1級・2級の基準は共通ですので、厚生年金の方が、もらえる対象が広いということになります。

 

 なお、ここで注意しないといけないのは、障害年金の等級と身体障害者手帳や療育手帳の程度は関係がないということです。

 目安にはなるでしょうが、手帳の等級で障害年金の等級が決まるわけではありませんし、逆に手帳がなくても障害年金はもらえます。

 

     
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