ブログBlog
『わかりやす医療情報の提供を』
投稿日:2021年01月04日
昨年末、法人事務局を通じて研修機関から『大腸がんに関する冊子』作りへの協力依頼がありました。
知的に障がいのある人にわかりやすい表現になっているか、当事者の意見が聞きたいとのご意向に応じ、当ホーム入居者3名と地域で単身生活をされている1名が参加し、研修に携わる大学准教授と意見交換を行いました。
皆さんは病気に関する冊子について、どのような印象を持たれているでしょうか?
(私はというと冊子を開いた途端、難しい専門用語がならび、なかなか手が進まないのが正直なところ…苦笑)
今回は新型コロナウイルス感染拡大の社会情勢を鑑みて、お越しいただいた先生の他、研究に携わる方々とはZoomを使用してWeb上でご参加いただき、利用者の方たちも初めての経験に興味津々で聞き取りがスタート。
“大腸とは細長い管です”「どれくらい細長いの?」
“手術の際はしばらく病院で入院します”「しばらくって何日くらい?」
“がんが大きくなると大腸がきちんと動かなくなります”「動かなくなるのがどのくらい大きくなったら?」
一字一句ルビとイラストが描かれた「わかりやすい版」の冊子を確認しながら、難しい用語やイメージのしにくい抽象的な言葉に対して、利用者さんたちから率直な意見が飛び交います。こうしたやり取りの間にも、利用者の方たちから質問のあった医療器具をWeb上で画像をわかりやすくご提示いただきながら理解を深めつつ、約3時間の情報交換が行われました。
自分たちの意見が反映された冊子が作成されることへの期待感と今回の貴重な経験を通じて、どんな障害があっても、どんなに高齢になっても病気の説明を受けた時にわかりやすく安心して治療が受けられる一助になることを参加者一同願っています。
ありがとうございました。