障 害 年 金 の 話

― 20歳を迎える皆さんとそのご家族のために ―
 
 

第4章 手続きの進め方   

 

3.医師宛の資料を作る  

(2)日常生活能力  

 エ.日常生活能力の程度

 

 診断書裏面の右側には「日常生活能力の程度」という欄があり、5段階で選択するようになっています。

 ここも大変重要なので、上記の日常生活能力の4段階評価と同様に、「医師宛資料」に親御さんやご本人の評価を書き込んでも良いと思います。

 

 日本年金機構が作成している「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」という文章があります。

 これは、精神障がいの認定基準を客観的に示すべく作成されたものです。

 その中には、先程の「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」の結果を掛け合わせた、以下のような「障害等級の目安」が記載されています。

 

 「日常生活能力の判定」の7項目の結果を、軽い方から重い方へ1点から4点としてその平均点を出します。

 それと「日常生活能力の程度」の(1)〜(5)の組み合わせによって、概ね年金裁定の結果が予想できるのです。

 

 例えば、判定平均が2.5点以上3点未満で程度が(4)の場合は2級。

 判定平均が同じでも程度が(3)の場合は2級または3級、というわけです。

 基礎年金は2級までしか出ませんから、2級または3級というのは当落線上ということになります。

 私の経験上では、大半のケースがこのガイドラインに当てはまる結果となっています。

 しかし、中には外れるものもありますので、機械的に判断されているわけではないと思います。

 たまに、日常生活能力が不自然なほど重く書かれている診断書を目にすることもあります 。

 しかし、心理検査の結果や就労状況、症状等などを総合して判断されると思われますので、不自然なほどに重い評価はかえって診断書の信ぴょう性を疑われることになるかもしれません。

 「身辺の清潔保持」以下の6項目も同様に、通常の判断力が発揮できるかが問われているのです。

 

     
大阪市知的障害者育成会のトップへ 大阪市知的障害者育成会のトップへ サイトマップのページへ お問い合わせのページへ やさしいにほんごのページへ"