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2018年10月31日
10月18日(木)に『知っておきたい相続・遺言』をテーマに大阪市司法書士会から6名の司法書士の方をお招きして勉強会を開催しました。
普段は不動産や会社の登記手続き及び裁判手続き等、さまざまな法律の手続きを通じて、市民の権利や暮らしを守ることを使命とされている司法書士の皆さんですが、今回は私たち親自身のことや子どもたちの未来のために、円滑な財産の継承について「相続手続きと対策」のお話をしていただきました。
① 死亡後の手続きについて(死亡届、葬儀、遺品整理、未払い金支払等残債処理、遺産分割協議、相続登記等各種変更、預貯金等解約、相続税申告)とそれについての手続き代行について
② 死亡後の裁判所手続きについて(遺言検認、遺言執行者選任、遺産分割調停、相続放棄、相続財産管理人選任)とその対策について
③ 相続関連手続きについて(自己完結・公証人手続・裁判所手続)の違い
④ 公正証書遺言と自筆遺言との違いについて
⑤ 法定後見と任意後見の違いについて
⑥ 法定後見3類型について
⑦ 家族信託について
その後、6つのブースに分かれての個別相談会が開かれ、皆さん熱心に相談されている様子がうかがえました。
不定期ですが、大阪市内各所で無料相談会も開催されますので、大阪司法書士会へお気軽にお問い合わせくださいとのことでした。
【お問い合わせ先】
大阪司法書士会
住所:大阪市中央区和泉町1-1-6
電話:06-6943-6099
2018年10月01日
9月20日(木)に『親がもしも・・・の時に』をテーマに中央区支部 支部長 荻野浩代氏をお招きして勉強会を開催しました。
荻野氏は現在、NPO法人「あったかい手」でケアマネージャー、相談支援専門員として高齢者と障がい者両方の支援に携わり、お独りで40人の方を担当されています。そのうち半数が一人暮らし、知的障がいの方も重度の方から軽度の方まで7名の支援をされているそうです。豊富な経験から、親が亡くなってしまったり、病気になったり、介護が必要になったり・・・そんな「もしもの時」に必要なことや大切なことについて事例を挙げてお話しいただきました。
まず、準備しておくべきことで「絶対に必要なもの」として①障害福祉サービス受給者証②障がい者手帳(療育手帳)③お金(障害年金等、もしもの時には当面生活するお金が必要)をあげられました。次に、「絶対に必要な人」として①頼りになる相談支援専門員(サービス等利用計画を作成するだけでなく、親身になってよく動いてくれる相談員)②訪問のヘルパーさん(もしもの時、一人になってもグループホームに入るまでは自宅で生活しなければならない)③お金の管理をしてくれる人(あんしんさぽーとや後見人が決まるまで、誰が管理するのかを親が生きているうちに決めておいた方が良い)をあげられました。
親が元気な時から、なるべくたくさんのサービスを使い、たくさんの人に本人のことを知ってもらうことが大切です。特に、訪問のヘルパーさんの利用や短期入所・グループホームの体験も大いに利用して本人が慣れておくことが大事だと話されました。支援者であり親の立場でもある荻野氏が、いつか来る「もしもの時」に備え、子どもたちが穏やかに暮らせるように、今からできることを考え、実行することです!と話された言葉にはとても説得力がありました。
2018年07月23日
7月19日(木)に『私たち親の老後について』をテーマにファイナンシャル・プランナーの西村和子氏をお招きして勉強会を開催しました。
老後の生活にいったいいくらお金は必要なのか?将来の年金はどんな年金をいくら受け取れるのか?資産運用って難しいのか?等の疑問について、また、今からでも準備しておくべきことについてお話していただきました。
制度として年金の種類(老齢基礎年金・老齢厚生年金)と受給資格についての説明があり、要件を満たしているか確認することが必要とのことでした。次に、毎年誕生日月に届く年金定期便の見方についての解説があり、実際に老齢基礎年金と老齢厚生年金の受取額を試算しました。
また、将来いくらあれば良いのか?については、まず現在の収入と支出を把握して、将来を自宅で暮らす・介護施設を利用する等、今後のライフスタイルを考慮しての今の収支をシュミレーションしてみましょうということです。
毎年、減額傾向にある私たちの年金では将来の十分な生活に充てることが難しい状況です。それぞれの生活の中で、いかに無駄を見直し支出を減らせるかは大事なことですが、負担の少ない金額を積み立てる等、できることから運用することもこれからは必要であると話されました。
改めて今の状況を確認すること、考えていくことから始めることが大切です!とおっしゃっていました。
2018年06月22日
6月19日(火)に”親なきあと”の財産管理をテーマに(株)ジェイアイシーの御子柴大樹氏とジェイアイシーウエスト(株)の竹本幸司氏にお越しいただき、『未来あんしんサポート』の紹介をしていただきました。
『未来あんしんサポート』は生命保険と信託機能を組み合わせ、親が万が一のときに支払われる生命保険金を信託銀行が安全に管理しながら、子どもに分割してその財産を交付していくサービスです。
また、医療費等の捻出のための臨時の引き出しにも対応できるとのことです。
以前に(一社)大阪府信用組合協会から紹介があった『後見制度支援預金』も本人の財産の適切な管理と利用という目的は同様ですが、後見制度であるため、家庭裁判所の指示書が必要です。
それに対し、『未来あんしんサポート』は親の医師や判断で決定できるところが大きな違いになります。
どちらも「子どもにお金を残してあげたいが、有効に使ってもらうことができるのだろうか」「手元にたくさんお金があると上手く使えないのではないか」等の不安を抱える親のための手立てになります。
その他、疾病やケガの入院や賠償事故などを補償する『生活サポート総合補償制度』の紹介もありました。
『生活サポート総合補償制度』の特徴は以下の3点です。
①加入に際しての健康診断や医師の診察は必要がない。
②ケガや病気による入院が補償の対象となる。
③入院給付金は、既往症やてんかん発作による入院をはじめ、治療のための検査入院でも補償の対象となる。
個々のケースに合わせて、上手に活用していただきたいと思います。
2018年05月21日
5月17日(木)に、デンタルサポート株式会社の奥田晋平さんと橋田まゆみさんにお越し頂き、『元気なお口で素敵な笑顔!!』をテーマに勉強会を開催しました。
導入は、口の役割の説明からで、口には「食べる」「息をする」「話す」「表情をつくる」役割があり、口腔内には細菌が700種、2000億個もいるそうです。
この細菌が肺に入ってしまうことが誤嚥性肺炎の原因で、誤嚥性肺炎はがん・循環器病に次いで死亡原因の3位だということです。
誤嚥性肺炎は細菌の除去と機能訓練で予防できるので、定期的な歯科検診を勧められていました。
ハミガキでは、歯ブラシは柄がまっすぐで毛先が平らで毛の柔らかいものが使用しやすく、それを毎月交換することが良いそうです。
ハミガキの支援の際は、ご本人への声かけやマッサージをしてリラックスしてもらってから行うことで緊張がほぐれるそうで、支援する時はご本人と支援者が同じ高さで向かい合って行うことが良いそうです。また、支援者がハミガキの前に口の中を確認することで、口内炎がないかどうかが分かり、食べ物が残っている場所から、どこの機能が低下しているか分かるそうです。
ハミガキのほか、舌や粘膜の清掃についてもお話がありました。口は消化器ですが外部と触れているので清潔を保ちたいもので、口腔ケアでお口を管理し、元気にすることでご飯をしっかり食べられ、好循環につながるとのことでした。
ご飯が食べられなくなると低栄養状態になり、免疫力の低下や脱水症状、筋肉量の低下を引き起こし、筋肉量の低下から噛む力や飲みこむ力の低下につながります。
加齢に伴う口の感覚の低下から、飲み込みの反射が悪くなり、誤嚥の原因になるとのことで、映像を見ながらの説明がありました。
その後、お菓子と水が配られ、舌を動かさずにお菓子が食べられるか・噛まずに食べられるか、また口を閉じずに水が飲めるか・舌を動かさずに水が飲めるか等の実践を行い、嚥下のしくみと誤嚥の種類の説明と誤嚥予防のとろみ剤の紹介がありました。
口の疾患は、全身の疾患につながることもあり、病院へ行けない方には訪問歯科もあるので、定期的な歯科受診を改めて勧められました。
最後に質疑応答の時間がありました。歯ブラシの保管方法の問いには、水で洗って拭いて、立てて早く乾かすことが良く、煮沸消毒をする必要はないとのことでした。また、ハミガキをするタイミングについての問いには、食べ終わってからすぐにした方が良いとのことでした。
2018年04月24日
平成30年4月19日(木)大阪市社会福祉センター会議室において4月の会員向け勉強会を開催しました。
今回のテーマは3月1日~2日に開催された『全国育成会 行政説明会・フォーラム』の報告会として、法人本部 飯塚事務局長から報告がありました。
まず、平成30年4月に見直された障がい福祉サービスについて、報酬改定に伴う改定内容の要旨として、
①障がい者の重度化・高齢化を踏まえた地域移行・地域生活の支援
②医療的ケアを要する障がい児に対する支援
③精神障がい者の地域移行の推進
④就労系サービスにおける工賃・賃金の向上、一般就労への移行促進
⑤障害福祉サービスの持続可能性の確保
以上の5つの大きな柱が設定されたということです。
また、次期報酬改定に向けた懸案事項として、食事提供加算のあり方検討や、サービスの質に関する調査研究が行われるとのことです。
その他日中支援型のグループホームや共生型サービス、新設された自立生活援助と就労定着支援、また今回取扱いが変わった重度訪問介護等についても「手をつなぐ」4月号に具体的な内容が掲載されておりますので、ぜひご一読くださいと紹介されました。
次に、全国手をつなぐ育成会連合会 政策センター委員であり、内閣府障害者差別解消法アドバイザーである又村あおい氏の「計画相談で確認する地域生活支援」の講演の報告がありました。
親なきあとの漠然とした不安として、
①日常生活の見守りに対する不安
②本人の自立(自律)した将来像が描けないことへの不安
③本人の権利擁護に対する不安
などが挙げられます。
親なき後を考えると相談支援は命綱です。いずれ訪れる「親なき後」に備え、親の機能の代替として複数の支援者が相互牽制しながら本人を支えていく体制の整備が必要となります。
また、「サービス等利用計画」と「個別支援計画」の違いについての説明があり、今後、計画相談におけるサービス等利用計画の質の向上も課題であるということでした。
「手をつなぐ」4月号の『今月の問題』で相談支援の必要性・重要性として取りあげられていますので、ご一読くださいとのことです。
フォーラム最後に久保会長からあった、権利擁護の面では身上監護において親に勝るものはありませんが、親の制度理解が制度変化のスピードに追いついていない状況があり、親も制度を習熟するべきだという話の報告で勉強会は終了しました。
2018年04月06日
3月15日(木)10:00~11:30 社会福祉センターの第1会議室にて、会員交流会を開催しました。
今回は平成29年度最終の交流会ということで、会員の皆様に支部の垣根を越えて親交を深めていただき、日頃の想いやこれからの育成会について等を自由に話していただくことを趣旨に東成育成園のお菓子と港育成園のパンを用意して茶話会をしました。
当日は30名が参加され、自己紹介・ご自分の近況や悩みごと・育成会への想い等々話し合っていただきました。
また、会員の皆様で結成されたキャラバン隊により、障がいの理解を深める啓発活動として、鏡文字の書き取りや、一度にたくさんの声が聞こえてくる状況の体験、劇仕立てにしたものなど、いくつかの“障がいの疑似体験”を参加された皆さんと一緒に行いました。
2018年03月14日
3月3日(土)に港区民センターで開催された「第12回みなとふれあい福祉のひろば」の舞台プログラムに「なかよし応援太鼓」のメンバー19名が参加しました。
今年で結成10年目を迎える「なかよし応援太鼓」は、大阪市手をつなぐ育成会の会員で、太鼓に興味がある方を募り、「全員が力を合わせて、楽しく仲良く練習に励む」ことをモットーに港育成園で月に一度、練習を行っています。
演奏の基本リズムは三三七拍子で、舞台発表のために構成を考えた演奏もメンバーの一致団結により元気よく披露できました。また、秋田民謡の「ドンパン節」は結成当初から継続して練習を重ねた曲目で、今年も客席から大きな拍手をいただきました。
緊張しながらも日頃の練習の成果を見事に発揮され、年に一度の港区民センターでの発表は「なかよし応援太鼓」のメンバーの大きな目標の一つになっています。
2018年02月19日
2月15日(木)に平成30年4月から変更になる医療費助成制度について、大阪市福祉局生活福祉部保険年金課医療助成グループ 担当係長入山氏と担当職員の小川氏にお越しいただき、変更内容や申請方法についてお話していただきました。
大阪市では現在、老人医療助成制度、重度障がい者医療助成制度、ひとり親家庭医療費助成制度及び子供医療費助成制度を実施していますが、この度、制度を持続可能なものとするため、平成30年4月から制度の内容が変更になるということでした。
変更内容については、①対象者の追加 ②整理・統合による移行 ③一部自己負担額の変更 ④助成範囲の変更 の4点になります。詳細については、案内をご覧ください。
案内は、こちらをクリックしてください⇒『平成30年4月から医療費助成制度が変わります』『大阪市医療助成費等償還事務センターを設置し、払い戻しの申請を郵送で受け付けます。』
また、不明な点があれば最寄りの区役所内にある区保健福祉センター医療助成業務担当へお問い合わせしてください。
2018年01月23日
1月の学習会は、NPO法人はばたく施設長の福井武巳氏しを講師にお招きして、「事業所として支援者として大事にしていること」をテーマにご講演頂きました。
福井氏が事業所に入られたのは23年前で、当時は無認可作業所だったそうです。福祉制度の変遷に伴い、地域活動支援センターを経て現在は、NPO法人として就労継続支援B型とグループホームを実施されています。お話は福井氏と、福井氏とほぼ同時期に利用を始められた利用者のKさんの経歴を対比しながら進められました。
福井氏は学生の頃に福祉とはあまり接点がなかったそうです。仕事を始めても自身の事業所には職員が少なく、他の作業所や施設の職員と関わることで気付きや学びがあったそうです。福祉制度が移り変わっていく中での苦労話や昨今の運営面での課題も聞かせて頂きました。
Kさんの支援では、長い年月の経過の中でKさんの変化と、Kさんのご家族にも変化があり、寄り添われてきたことが窺えました。福井氏は利用者の方に楽しんでもらうためには、まずは自分が楽しまないとと率先して楽しんで来られたそうです。実際、利用者の方が楽しいと思われていたかどうかは分かりませんが、そう思われていたら嬉しいともおっしゃっていました。
福井氏の軽妙な語り口で笑いもあり、福祉への熱い思いも伝わる講演でした。
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